あなただけの幸せを
一緒に探すカウンセラーのじろうです。
NHKスペシャル「アタッチメント “生きづらさ”に悩むあなたへ」
先日、NHKスペシャルで「アタッチメント」についての放送がありました。
ご覧になられたでしょうか?
今回のテーマは「アタッチメント」。
2024年5月4日 NHKスペシャル より
食欲や睡眠欲と同じように、生まれながらに人間に備わっている本能的な欲求だ。
人はみな「不安や恐怖を感じた時に誰かにくっつくことで、安心しようとする」。
幼少期にこの「安心感」が満たされることが、子どもの健やかな発達や、大人になってからも人間関係や心身の健康に影響を与えることが分かってきた。
アタッチメントを正しく知れば、よりよい人間関係を築くヒントが見えてくる。
とても学びが多く、皆さんにもお伝えしたい内容でした。
アダルトチルドレンや人間関係でお悩みの方にも、
参考になると思いますので、お読みいただけると幸いです。
安心感があるから、行動できる
「アタッチメント(愛着)理論」とは?
保護されているという安心感を得た時に、外の世界を探索することができる。
ジョン・ボウルディ精神科医
放送の中で、様々なキーワードが出てきていました。
「人間には、不安な時に特定の人にくっついて安心感を得る本能的な欲求がある。」
「アタッチメント(愛着)の対象は、親に限らない。血の繋がりは関係ない。」
「アタッチメント(愛着)は、子供だけに限らず、大人にも必要。」
「アタッチメント(愛着)は、誰とでも、何歳からでも、作っていける。」
「身体的くっつきだけでなく、精神的くっつきでも、安心感を得られる。」
「誰かが話しを聞いてくれることも、安心感になる。」
キーワードをまとめると、
・人は、繋がり(身体的くっつき、心の触れ合い)を感じられると、安心感を得られる。
・安心感を得られることで、探索(行動)ができる。
本当に欲しいものは「特別なもの」ではない
放送の中で、
児童養護施設に通う高校生(アキラさん)と、
そこで働く職員(上田さん)の話がありました。
2人は同じ寮に住んで、一緒に生活をしています。
アキラさんは、上田さんが自分の話を聞いてくれる(=受け入れてくれた)ことで、
安心感を感じるようになっていきました。
そんなある日、上田さんが人事異動で別の寮に引っ越しをすることに。
アキラさんは、安心感が失われることに不安を感じ、
上田さんに対し、不機嫌な態度をとるようになっていきました。
「上田、もういいよ。」
「バイバイ…大嫌い!」
それでも、上田さんは、今までと変わらずに対応を続けます。
アキラさんの話せるタイミングを待って、話を聴きました。
上田さん
「(今後離れ離れになっても)話ししたいときは絶対言って。
これだけは絶対聞いてみたいなことがあったら、
それは言ってほしい。」
アキラさん
「…そんなん、ないけど…。
…どうでもいい話をしたい。雑談。」
そして、2人は鍵付きの交換日記を一緒に買いに行き、
今後は交換日記を通して繋がることになりました。
2人のやり取りを通して、
「特別なことじゃなくていい。
当たり前にできていたことを、
当たり前にできる関係性が、
安心感に繋がる。」
と教えてもらいました。
「くっつき」と「探索」を繰り返し、「安心感の輪」を広げる
「アタッチメント(愛着)」を理解する上で、
よく用いられるのが「安心感の輪」です。
人は、不安や恐怖を感じた時、
「安全な避難所」へ駆け込んで、感情を整えようとします。
そして、避難所で十分に心が満たされると、
そこを自分の「安心の基地」と設定して、
再び外の世界へ探索に出られるようになります。
安心の基地=アタッチメント(愛着)の対象
最初は、親や家族。
そこから、近所・学校・習い事などの友人・大人へ。
さらに、年を重ねるに連れて、
恋人やパートナー、バイト先や会社の人間関係などへ。
つまり、安心の基地は、変わっていくし、広がっていくもの。
=いつからでも、誰とでも、何歳からでも築いていけるもの。
人は、「くっつき」と「探索」を繰り返し、安心感の輪を広げていきます。
輪が広がることで、
1人で探索できる=「1人でいられる力が身につく」
そうすることで、人は自立していけます。
自分が誰かの「安心の基地」になるためには?
では、逆に、自分が誰かの安心の基地になるためには、
どうすればいいのでしょうか?
それは、
変わらずに「いつもあり続ける」
ことです。
・何かあったら、いつでも戻れる
・何があっても、応援してくれる
・何があっても、見守っていてくれる
そんな、変わらない拠り所になってあげることが大切です。
アキラさんにとっては、上田さんが、
いつも通りであり続けた(=どんな自分でも受け入れ続けてくれた)こと
で、安心感を抱けました。
そして、これからは物理的に距離は離れてしまうけれど、
これまで通り「何気ない話」ができる存在でいてくれる。
そう思えたことで、アキラさんにとって、
上田さんが安心の基地になり得たのです。
まとめ:安心感は、何歳からでも、誰とでも、築いていけるもの
今回は、NHKスペシャル「アタッチメント “生きづらさ”に悩むあなたへ」から、
「アタッチメント(愛着)」「安心感の輪」「安心感の作り方」をお伝えしました。
幼少期の家族関係が原因で、アダルトチルドレンでお悩みの方もいると思います。
でも、今回の話を聞いてみて、どうだったでしょうか?
安心感は、何歳からでも、誰とでも、いつからでも作り上げていけるものです。
もし、「今の自分には、安心の基地がない。」
そう思う方は、誰かの安心の基地になってみて下さい。
あるいは、安心の基地がないからこそ、
ほんの少しの勇気を出して、探索してみる時期なのかもしれません。
今日のQuestion?
「安心の基地を得たら、探索したいことは何ですか?」
・「安全な避難場所」をお探しの方
・「安心の基地」がなくてお困りの方
・勇気を出して「探索(相談)」してみようと思う方
どうぞ、お気軽にご相談下さい。
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