四日市花火大会で見つけた稲穂の喜び|12年越しのおじいちゃんからのメッセージ

花火アイキャッチ



あなただけの幸せを
一緒に探すカウンセラーのじろうです。




先日、3年ぶりに開催された、
四日市花火大会へ行ってきました。


夏の終わりを告げるように、
夜空を彩る大輪の花火。


闇を照らすその光は、
ただの美しさにとどまらず、


「幸せとは何か」
を問いかけてくれる、
尊い時間となりました。


今回は、そんな夏の思い出話です。



8月31日。
最高気温40℃近くのとろけそうな日。


花火会場は、海の堤防沿いにあり、
日中の暑さはあるものの、
心地よい風が吹いていた。


夜になると、
磯の香りただようその風は、
涼しさを帯び、
夏の終わりを感じさせてくれる。

四日市花火大会2025




20時。
カウントダウンと共に、
花火が打ち上がった。


胸にドンと響く音とともに、
色とりどりの光の花が、
夜空に次々と咲き誇る。


四日市のマスコットキャラクター
「こにゅうどうくん花火」も登場し、
会場は大いに盛り上がった。


気づけば、あっという間に40分経ち、
迎えたフィナーレ。


改めて、カウントダウンが始まる。


0になり打ち上がったのは、
夜空いっぱいに広がった花火。


その姿は、まるで
「実った稲穂が頭を垂れる姿」
のようだった。

四日市花火大会2025


観客の歓声と拍手、そして、
花火に照らされた、たくさんの笑顔。


その光景は、
僕の理想とする“幸せの姿”そのものだった。



2013年7月27日。
12年前の夏。


妻と初めて花火大会に行った日のことだ。


花火に夢中で気づかなかった着信があった。


それは、おじいちゃんの訃報を伝える、
父からの電話だった。


この数日前、
当時はまだ彼女だった妻をおじいちゃんに紹介したばかりで、
とても喜んでくれていた。


「ええか、結婚式は豪勢にやれよ」が口ぐせだった。
派手なことが苦手な僕は、いつも苦笑いしていた。


そんな記憶が鮮明な中、
その知らせはあまりに急で、
現実感をまるで感じられない出来事だった。


そして、12年ぶりに妻と花火大会へ。


僕には、後悔があった。


12年前のあの日、
電話に気づかずに花火を楽しんでいた自分へだ。


正直に話すと、電話には気づいていた。


でも、
「今は取らなくていいか、あとにしよう」
そう思ってしまった。


おじいちゃんはどう思ったのだろうか。
ずっと心残りだった。


その答えは、もうわからない。


でも、フィナーレで見た
“稲穂のような花火”が答えてくれた気がした。


「稲穂のように生きて、周りの人を笑顔にせえよ」


これが僕が受け取った、
12年越しのおじいちゃんからのメッセージだった。


僕の抱えていた後悔を
やさしく溶かしてくれて、


これから進む道を照らしてくれた、
とてもあたたかい言葉だった。

四日市花火大会2025



人は大切な人を亡くしたとき、
深い悲しみと同時に、


「これから自分はどう生きていくのか」
を考えるようになる。


あのとき伝えられなかった言葉、
心に残る後悔、
そして、一緒に過ごした時間。


それらを年月をかけて振り返ることで、
当時とはまた違う、
新しい意味や気づきが生まれてくるのだと思う。


今回の花火大会で改めて気づいたのは、


幸せは、
未来のどこかにあるのではなく、
今、この瞬間の、自分の中にある、

ということだった。


家族や仲間と笑い合えること。
誰かと喜びを分かち合えること。


その一瞬一瞬を共有できることも、
幸せの一つだ。


そして、
大切な人が心の中で生き続け、
今の自分を支えてくれている。


そのことを、
「ああ、そうなんだ。そうなんだよね」
と、つながりを感じられていること。


これこそが、
今、この瞬間の、自分の中にある幸せであり、


“稲穂のように実りある幸せ”なのだと思う。


幸せは、今の自分の中に見つけ、
人と分かち合うことで、さらに広がっていく。


それは、稲穂花火を見た僕と、
花火に照らされ笑顔になった観客たちのように。

稲穂の朝



8月、最後の夜。


打ち上げ花火と稲穂、そして、
おじいちゃんの12年越しのメッセージ。


それらが共鳴しあい、
「幸せのかたち」を夜空に照らしてくれた。

大切なのは、
今、目の前にある自分の幸せを感じ、受けとめていくこと。



その積み重ねが、未来へとつながり、
大きな実りになっていくのだろう。

空を見上げて、受けとった。
感謝の気持ちで、頭を垂れて、
稲穂の心で、今日も生きる。



・大切な人との思い出を胸に、前へ進んでいきたい方
・幸せを「未来」ではなく「今ここ」で感じたい方
・笑顔や喜びを分かち合うことの意味を見つけたい方



どうぞ、お気軽にご相談下さい。



【あとがき】


今回は、夏の思い出が伝わるような形で書いてみました。
いかがでしたでしょうか。


花火大会のあった8月31日は、
「831」で“やさいの日”とも言えますね。


おじいちゃんは晩年、
よく田んぼや畑に出かけていました。


ガンではあったけれど、
元気に畑仕事をしていて、
一緒に野菜を収穫したのを、
今でも覚えています。


懐かしいな。


こうやって、
数字や言葉に意味を見つけていけばいくほど、
自分の中でおじいちゃんは生き続けていく。


「お墓の前にはいません」という言葉は、
きっとそういうことなんだろうなと思います。


いつも心の中に、
そばにいてくれるのだから🌾


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